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中国で借入を行うための条件と問題点。

 中国には、外貨管理に関する法律がたくさんあります。「外国為替管理条例」「対外債務管理暫定施行弁法」「対外債務統計監督測定実施細則」など、中国の貨幣を適正に管理・監督するのが目的です。2005年に外債管理についての新通達や資金調達に関する規制緩和が多数発表されましたが、まだまだ規制の厳しい為替管理について見てみましょう。

■外商投資企業の借り入れ限度枠

 合資企業が外貨による借入をする場合、まずは借入の限度枠を計算しなければなりません。日本と違い、外債の借入額には法律上の限度額があるため、無計画に借入を行うと返済(国外送金)をするときに問題となるからです。この限度枠の計算式は単純に「投資総額=登録資本金」となり、この差額が借入限度枠となります。

 外国投資者の出資比率が25%未満の外商投資企業の外債借入は、中国内の中国出資企業の外債借入に関する規定に準じて処理されます。政府主管部門が認可した投資総額と登録資本金が同額、または投資総額が明確でない外商投資企業は、審査認可部門に対して投資総額と登録資本金の再査定を申請し、投資総額と登録資本金の差額に対する管理の原則に従って外債を借り入れなければなりません。

 貿易企業や外商投資企業の多くは、「総投資額=資本金額」のケースであることから、いざという時の資金繰りに問題が生じることも珍しくありません。特に卸売業や小売業などは、国内決済用の人民元が必須であることに加え、多くが流動資産で構成されるために担保する財産が皆無です。そのため、都度の増資により総投資額の拡大を迫られます。

■外貨管理局の偶発債務手続きと外債登記手続き

 事前に所在地の外貨管理局で偶発債務登記手続を行えば、中国内の金融機関は、外商投資企業が提供する担保を受け入れることができます。外貨管理局は、当該外商投資企業の中長期対外債務発生額、短期対外債務残高、国外保証借入総額の合計が企業の投資総額と登録資本金の差額を超えていないことを確認します。

 保証契約を履行した後、外貨管理局の各支局は、外債登記手続を行います。もしも、借入当事者が事前に外貨管理局での偶発債務登記を行っていない、あるいは規定に従っておらず登記手続ができていないときは、国外機関が保証契約を履行した後でも、借入当事者は、元本返済あるいは利息支払のための対外送金ができないことになります。

 以上をまとめると、国外機関による外貨建の保証が付された借入金については、外貨管理局への登記が必要になります。しかし、「総投資額-登録資本金-既存外債」を超過する額については登記できないことになるのです。

■中国での借入手続きの難しさ

 多くの現地日系企業は、現地の邦銀支店から人民元借入れを行っていますが、ほとんどのケースで日本の親会社が保証をしています。しかし、登記されていない借入金が回収不能となった場合、たとえ親会社が保証を履行していたとしても人民元への両替ができないため、大きなリスクを背負うことになります。借入限度枠を広げるために、企業が追加出資を迫られることも珍しくありません。借入を行うために出資をする、本末転倒の資金計画には気をつけましょう!



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